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ただいま - JUJU [音楽]

「ゴーイングマイホーム」(関西テレビ=テレビマンユニオン)というドラマを観終わった後、この曲とこのプロモーションビデオを思い出した。このドラマは、古今東西、あらゆる表現手段で描かれてきた限りなく普遍的なテーマを、究極的に洗練された方法で描き出すことに成功したんだと感じている。たとえば、本楽曲が主題歌として使用されたドラマ「もう一度君に、プロポーズ」(TBS=共同テレビ)と「ゴーイングマイホーム」のテーマそのものにどれほどの差があると言えるだろうか。違いがあるとすれば表現手法でしかないんだと思う。同じテーマの作品と比べるまでもなく、「ゴーイングマイホーム」の表現は圧倒的なクオリティだったという結論がおのずと導き出されるだろう。レベルの高い表現とは、受け手にもそれなりの視聴態度を要求するものだ。

関連記事 : ゴーイング マイ ホーム (2012-12-21)
もう一度君に、プロポーズ (2012-06-25)


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はじまりのとき - 絢香 [音楽]


絢香
『 はじまりのとき 』
作詞・作曲:絢香 編曲:松浦晃久
( 2012年2月1日 / A stAtion / 「The beginning」収録
          Official / Wikipedia  Words          

世間的には「何をいまさら」と言われてしまうのでしょうか。
私は絢香というアーティストにあまり興味を持ったことがなくて、
恥ずかしながら先週初めてGyaO!で無料配信されていたこの曲のPVを拝見しまして、
かなりの衝撃を受けてしまったのです。それでも絢香の曲では
唯一、『おかえり』という曲が大好きで、
今でもたまにヘビーローテーションになるのですが、今週はこの2曲をひたすらリピートして聴いていた次第です。

私はこの2曲以外、彼女の曲をほとんど聴いたことがないので、的外れな感想になるかもしれませんが、
この2曲を聴いている限り、絢香って「当たり前のこと」に日々真面目に向き合っている子なんじゃないかなとか思ったりします。
大事なことは当たり前の日常にこそ埋もれているんだって、すごく
丁寧に愚直に歌い続けている。
彼女の歌声に多くの人が共感する理由は、すべての人が目にしているものの中にある真理を歌っているからではないだろうか。

 目の前にある扉を開けば はじまりのとき

スタート地点は自分で決めればいい。いつでもどこでも決めてしまえばそこから何かが始まる。
すごくシンプルな表現で日常に埋もれている真理をついたメッセージだなと思います。
そして、どこか我々のイマジネーションを刺激する歌声とアレンジも魅力的で、
私なんかは、この曲で映画を一本作れるんじゃないだろうかとまで思ってしまったのですが、いかがでしょうか。
おそらくこのPVも意図していると思うのですが、大げさに言えば歌っている人の人生が見えてくるような曲だと思います。

水嶋ヒロくんは俳優としては大成しなかったけど、
奥さんにこれだけの曲を書かせるモチベーションになってるんだから、よっぽどいい男なんだろうな。


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海とあなたの物語 - 未来玲可 [音楽]


未来玲可
『 海とあなたの物語 』
作詞:TK & Marc 作曲・編曲:Tetsuya Komuro
( 1998年11月4日 / ポニーキャニオン / PCDA-01108 )
          Official / Wikipedia  Words          

未来玲可(みくれいか)は、音楽プロデューサーとして当時隆盛を極めていた小室哲哉プロデュースで鮮烈な
デビューを飾ったのち、本曲と一枚のアルバムを残し、半年にも満たない活動期間で引退してしまいました。
したがって彼女のことを覚えておられる方は多くはいないのかもしれません。しかし、同時代に生きていた人で、
この曲を聴いたことがない人はほとんどいないはずだし、私などはこの曲を聴くと懐古の念を禁じえません。

「ミュージックステーション」でこの曲を披露した未来玲可の尋常じゃない緊張ぶりは今でもよく覚えていて、
2曲目がないと知ったときは残念ではありましたが、芸能界の水が合わなかったんだろうなと納得したのを思い出します。
YouTubeに関連動画がありますが、やっぱりかわいそうで観ていられませんでした、、、
それでもこれが記憶に残る名曲だったということが、彼女にとっては多少の慰みにはなっていて欲しいものです。

お聴きのとおり、アレンジも含めてこの時代の小室さんの曲っぽくはないんですよね。間奏のギターソロとか。
(ただし、共同プロデュースとして久保こーじが名を連ねている)
でも小室さんらしい「売れる曲」の要素はしっかり踏襲していて、なんと言ってもサビのリフレインが実に心地よく、
一度聴いたらもう口ずさんでしまいそうな鮮烈な印象を残してくれます。

 Come with me
Come with me
Come with me tonight
いつかいっしょに泳ごう
In your heart
In your soul
In your happiness
きみにはいつか話したい

ぜひ上のリンクの<Words>で歌詞を確認していただきたいのですが、
ひらがなを基調としたシンプルな言葉と平易な英文のサビでひとつの世界観が的確に表現されています。
小難しい単語を並べたり、まわりくどい比喩を用いたりといった、技巧を駆使した詞が名曲になるとは限りません。
これは音楽に限ったことではありませんが、物事の真理とはシンプルな表現の中にこそ浮かび上がってくるものだと思います。
曲のことはよくわかりませんが、詞に限って言えば小室さんの表現力はいよいよ洗練され、
ひとつの到達点を迎えたのがこの頃なのかもしれません。そのことを象徴するような詞だと思います。

さて、この曲が「ひとつの世界観を的確に表現している」と書きましたが、
この曲はフジテレビが1998年に製作した『じんべえ』というドラマの主題歌で、
そもそも小室さんがこのドラマのために書き下ろしたのがこの曲ということになります。
だからと言って、この詞とドラマの内容をひとつひとつ照らし合わせるという作業は野暮というものなので、
一言だけ言わせてもらうと、この詞は今作のヒロインが自分の父親をみつめる視線を表現しているということです。

私はこの『じんべえ』というドラマに多大なる影響を受けていて、
好きなドラマを5本挙げろと言われれば、『白線流し』(1995年)と並んで真っ先にこのドラマを挙げます。
本作はあだち充の同名漫画が原作なのですが、登場人物の初期設定は大幅に改変されていて、
主人公と彼の娘の関係性のみを移植した、ほぼ吉田紀子さんのオリジナルと言ってもいい作品でした。

田村正和さん演じる主人公・高梨陣平(通称、じんべえ)は、海洋学を専門とする大学教授で、
若い頃に妻を亡くし、今は松たか子さん演じる大学生の娘・美久と二人暮らし。
しかし、美久は亡き妻の連れ子で彼と血の繋がりはありません。
第1話の冒頭ではそんなことを想像もできないほど、普通の親子の日常生活が描かれます。
なぜなら陣平が再婚したときまだ幼かった美久は、この事実を知らずに生きており、
陣平は密かに美久の20歳の誕生日にこの事実を告白すると決めていて、物語はここから始まります。

陣平は母親に連れられた3歳の美久と初めて顔を合わせたレストランで美久と食事をする約束をします。
そこに現れた美久は母親が遺したワンピースを着ていて、陣平はあの日を思い出します。
いや、思い出したのは陣平だけではありません。実は美久は幼心にあの日のことを覚えていたのです。
なぜ覚えていたのか?その理由は、美久にとってこの時の陣平との出会いが初恋だったからです。
もっともこれを恋だと認識するのはもっとずっと後、というよりも、
20歳になってもなおはっきりと自覚していないのが美久という女の子です。
「初恋の人」と十数年間一緒に暮らしてきた美久にとって、
20歳を迎えるということは陣平との当たり前の日常が壊れることを意味していました。

序盤は父親から自立しようとする女の子の健気な成長物語の様相を呈しますが、中盤以降は、陣平の研究室の
学生で美久に思いを寄せる寺西真(草彅剛)との関係や陣平の再婚話、そして、本当の父親との再会が描かれ、
美久にとって本当の意味での幸せがどういう形なのか、陣平と美久それぞれの思いが交錯します。
そういうドラマの主題歌だということを念頭においてもう一度この曲の詞をご覧になってみてください。
また少し違った感想が得られるかもしれません。

私はこのドラマと『いつかまた逢える』(1995年)という作品を教材にしてドラマ演出の基本を学んだので、
この2作品のチーフディレクターだった永山耕三監督の基本的な演出手法は熟知しているつもりです。 
永山演出の最大の特徴は音楽への強いこだわりで、1991年に制作された『東京ラブストーリー』では、
当時まだテレビドラマでは一般的ではなかったオリジナルサウンドトラックを制作してドラマ演出に革命を起こしました。

この『じんべえ』の音楽は『ロングバケーション』(1996年)などにも楽曲を提供していた音楽プロデューサー・Sinが結成した
SR Smoothy(エスアールスムージー)というユニットの「Opus One」というアルバムに収録された曲をベースとした楽曲で、
主にボーカルを抜いた状態のアレンジ曲と一部は挿入歌として劇中で使用されていました。
その中でもピアノのインスト曲”Wind On The Water”は印象的な場面で何度も使用され、
主題歌と並んでこのドラマを象徴する曲となりました。美久の誕生日のシーンで描かれているとおり、
この曲は二人にとって亡き妻、亡き母を偲ぶ大事な曲という設定になっています。

映画の世界では、古くから「いい映画にいい音楽は付き物」と言われてきましたが、
それをテレビドラマに本格的に持ち込んだのが永山耕三監督で、
『東京ラブストーリー』以降、ドラマ演出において主題歌と音楽は大変重要な位置を占めるようになり、
作品が成功するためにはいいアーティストといい作曲家を確保することが必須条件となっていきます。
ただ、近年のドラマサントラは同じ作曲家が年に何本も書き下ろすためか、
印象に残っている音楽はそう多くはありません。最近のサントラで特に印象に残っているのは、
吉俣良さんの『篤姫』、林ゆうきさんの『コード・ブルー』、井筒昭雄さんの『流れ星』ぐらいでしょうか。

最後に、この『じんべえ』というドラマは、どういう理由かわかりませんが、一切ソフト化がなされていないようです。
そういえば、当時VHSの発売を心待ちにしていたのですが、全然アナウンスがなくて15年間すっかり忘れていました。
素晴らしいドラマなので多くの人にご覧いただきたいのですが、観られるとすればCS等の再放送でしょうか。


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タイム・トラベル - 原田真二 [音楽]


原田真二
 タイム・トラベル 
作詞:松本隆 作曲・編曲:原田真二
( 1978年4
月10日 / フォーライフレコード )
          Official / Wikipedia  Words          

現在、フジテレビで放送中のドラマ『僕とスターの99日』の主題歌はスピッツによるものですが、こちらがオリジナルです。
原田真二さんは、私が生まれた年のデビューということで、お名前しか存じ上げなくて、
恥ずかしながら、この曲どころか、原田真二さんの歌声も今回初めてちゃんと聴いたような有様です、、、
カバーした草野マサムネさんがおっしゃっているように、本当に旅をしているような気持ちになれる楽しい詞ですね。
ドラマの主題歌にならなければ、絶対に知ることができなかった曲だと思います。
改めてこの名曲にスポットライトを当ててくれた草野さんとドラマ制作者に感謝です。

音楽に限らず、往年の名作・名曲・著名人が忘れ去られていくのは悲しいことです。
私のような小市民にはそんなに大それたことはできませんが、
少なくとも自分が生きた時代の自分が素晴らしいと思う作品を素直に賞賛して、語り継いでいければと思います。


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believe - 山口由子 [音楽]


山口由子
『 believe 』
作詞:山口由子、Jim Steele 作曲:山口由子 編曲:武部聡志
( 1999年2
月26日 / マーキュリー・ミュージックエンタテインメント )
          Official / Wikipedia  Words          

北川悦吏子さんは、1990年代から十数年間にわたって次々と高視聴率ドラマを生み出して一世を風靡したヒットメーカーで、
日本を代表する脚本家のひとりです(した)。私が氏の作品の中で大好きな作品をあげるとすれば、次の3作品になります。

 『ズンドコベロンチョ』(1991年 フジテレビ)
『Over Time-オーバー・タイム』(1999年 フジテレビ)
『Love Story』(2001年 TBS)

『Love Story』は、主人公二人の丁々発止の掛け合いが見事で、大変印象に残っている作品ですが、
主演のお二人の魅力的なお芝居が果たす役割もとても大きかったような気がします。
中山美穂さんは正直で天真爛漫で、駆け引きができない恋愛下手の編集者がはまっていたし、
豊川悦司さんは変わり者の小説家の役で、『愛していると言ってくれ』(1995年)以来のイメージを刷新しました。

純粋にストーリーのみを振り返ると、『Over Time-オーバー・タイム』というドラマは、
いまだに胸を締め付けるものがあって、北川作品の中で一番好きな作品はこれかもしれません。
今作
は「男女の友情」というテーマに真っ向から取り組んだ作品で、月9の歴史の中でも異彩を放っています。
その印象には演出の素晴らしさが大きく貢献しているのは間違いないところで、
寒々しくて静かな冬のトーンを切り取った映像表現によって、季節感とストーリーを見事にシンクロさせ、
主人公二人の思い通りにならない心情の切なさを巧みに描いており、フジテレビのドラマの中でも屈指の名演出だと思います。
このドラマのタイトルバックの美しさは、それを象徴するかのようなクオリティであり、
これまで観てきたドラマの中で、私の一番好きなタイトルバックがこれです。

(ブッキー出てたっけ!?)

このドラマのチーフディレクターだった武内英樹監督は、
フジテレビドラマ班の2大巨匠・河毛俊作監督と永山耕三監督の下でADを務めていた方で、
なんと言っても初チーフ作品、『神様、もう少しだけ』(1998年)の映像センスは衝撃的でした。
(私はこのドラマのロケを見学したことがあります。ただ、その回の演出は田島大輔監督でした。)
その後は今作を経て、『のだめカンタービレ』(2005年)で新境地を開拓、『全開ガール』(2011年)へとつながっていきます。
武内英樹監督は、名実ともに現在のフジテレビを背負って立つドラマ監督の一人と言っていいでしょう。

また、『オーバー・タイム』の演出を語るときは、音楽の存在も見逃せません。
本作の音楽を手がけた武部聡志さんは、もともとユーミンや今井美樹さんらとお仕事をしてきた音楽プロデューサーです。
劇伴作曲家としては『ビーチボーイズ』(1997年)がデビュー作で、このサントラがすごく売れたんですね。
実際、印象的な曲が多かったし、挿入歌『Sing a love song for me』を覚えておられる方は多いと思います。

この曲を歌っていたのが山口由子さんで、クセのない歌い方と澄んだ歌声は、挿入歌にぴったりでした。
そして『オーバー・タイム』にあっても武部聡志さんの音楽と山口由子さんの歌声は欠くべからざる要素となりました。
夏にぴったりの艶やかで伸びやかな歌声が、一転して情感を含んだ乾いた歌声に聞こえてしまうのは、
もちろん山口由子さんの表現力によるところでもありますが、武部聡志さんのアレンジの奥深さでもあると思います。
『オーバー・タイム』というドラマが表現しようとした「季節感」は、音楽の存在なくして表現できなかったはずです。
最終回のラストシーンでもこの「believe」という曲が効果的に使用されています。ご確認ください。

やっぱり武内演出最高ですね。そして「後ろ姿」というキーワードとまとめ方は北川脚本らしいものでした。

武部聡志さんはこのドラマのあと、
音楽プロデューサーとしては一青窈さんをプロデュースして名曲「ハナミズキ」などを生み出し、
劇伴作曲家としては『コクリコ坂から』(2011年)に至るわけですから、その才能と実力は誰もが認めるところとなりました。
歌声を引き立てるアレンジと、ストーリー・映像を引き立てる劇伴・・・どちらも決して自己主張してはならない。
名作の陰に名作曲家ありですね。


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